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お客様の声の依頼文、どう書く?業種別テンプレート7選【2026年版】

集める 公開: 2026年7月5日 更新: 2026年7月5日 約10分 筆者: 野原 琉海(Shinrai開発者)

「感想をお願いしたいけれど、何と書けば失礼にならないか分からない」——お客様の声を集めようとして、最初のこの一文で手が止まる方は多いです。この記事では、業種別にそのまま使える依頼文テンプレート7つと、LINE・メール・紙のアンケートというチャネル別の書き分け方をまとめます。

私は業務効率化に特化したエンジニアとして、お客様の声を管理するサービス「Shinrai」を開発・運営しています。依頼フォームや催促メールの機能を設計する過程で、数十パターンの依頼文を検証してきました。この記事では、その知見をサービスを使わない人でもそのまま実践できる形で共有します。

依頼文に入れるべき4つの要素 — 「感想をお願いする」で終わらせない

多くの依頼文は「よろしければご感想をお聞かせください」で終わってしまいます。これだと2つの問題が起きます。何を聞かれているか分からず後回しにされることと、感想はもらえても掲載の許可までは取れていないことです。

私が依頼フォームの機能を設計するときに固定した要素は次の4つです。

  1. 依頼の理由: なぜあなたに聞きたいのか(「特に印象に残った」等)
  2. 所要時間か質問数の明示: 「3分程度」「質問は3つだけ」など負担感を先に減らす
  3. 掲載の可否も同時に聞く: 感想の依頼と掲載許諾の依頼を分けない。1通で完結させる
  4. 断ってもよいという一文: 「難しければ結構です」を必ず添える

とくに3つ目が抜けている依頼文をよく見かけます。感想だけもらって、後日改めて「掲載していいですか」と聞き直すのは、お客様への連絡回数が増える分だけ断られる確率も上がります。依頼と許諾は同時に取ってください。掲載許諾そのものの取り方と、もらった後の記録の残し方はお客様の声の掲載許諾はどう取る?同意文テンプレート付き完全ガイド【2026年版】で台帳のテンプレートまで解説しています。

いつ・どのチャネルで送るか

依頼文の中身と同じくらい、いつ・どこで送るかが返信率を左右します。私が見てきた小規模事業者の運用では、次の使い分けが機能していました。

チャネル 向いている場面 文章の長さの目安
対面・紙のアンケート添え状 来店直後、施術・納品の直後 3〜4行
LINE公式アカウント 普段からLINEでやり取りしている既存客 5〜6行、絵文字なしで丁寧に
メール BtoB、企業間のやり取り、フォーマルな関係 8〜10行、署名まで含める
Webフォーム内の依頼画面 サービス利用後の自動送信、継続的な収集 短文+質問項目は別画面

タイミングについては、満足度が最も高いタイミングを逃さないのが基本です。施術直後、商品到着直後、講座の最終回など、「ありがとう」の熱が残っているうちに送ってください。数週間後にまとめて依頼すると、記憶が薄れて具体的な感想が返ってきにくくなります。

業種別 依頼文テンプレート7選

以下はすべて、そのままコピーして名前や内容を差し替えるだけで使えます。共通して「感想の依頼」と「掲載許諾の依頼」を1通にまとめている点に注目してください。

1. 写真館・フォトスタジオ向け

〇〇様

先日はご来店いただき、ありがとうございました。
お写真は気に入っていただけましたでしょうか。

もしよろしければ、当日の撮影の感想を
一言いただけないでしょうか(3分ほどで結構です)。

・いただいた感想は、ホームページに掲載させていただく
 場合があります(お名前は「〇〇様」またはイニシャルを選べます)
・お写真の掲載可否は、感想とは別に改めてご相談させてください
・ご都合が悪ければ、遠慮なく読み流してください

よろしくお願いいたします。

写真館は「文章の掲載可否」と「写真そのものの掲載可否」を分けて聞くのが実務上の勘所です。感想はOKでも顔写真はNGというケースは多く、ここを一括で聞くと後から範囲の認識がずれます。

2. コーチ・カウンセラー向け

〇〇様

セッションにご参加いただき、ありがとうございました。

差し支えなければ、今回のセッションを通じて
感じられた変化について、一言お聞かせいただけないでしょうか。

・「どんな悩みで」「どう変わったか」の形で
 書いていただけると、他の方の参考になります
・いただいたお言葉は、サイトでの紹介に
 使わせていただく場合があります(匿名可)
・成果には個人差があるため、感想はあくまで
 個人の体験としてご紹介します

ご無理のない範囲でお願いできますと幸いです。

コーチングや相談業は「効果を断定する言い回し」に注意が必要です。依頼文の時点で「成果には個人差がある」と明記しておくと、後から掲載する感想の表現も自然と誠実な形に整います。

3. 講座・スクール向け

受講生の皆様

本講座にご参加いただき、ありがとうございました。
最終回にあたり、アンケートへのご協力をお願いいたします。

・所要時間は3分程度、質問は3つだけです
・受講前後で変化を感じた点があれば、具体的に
 お書きいただけると嬉しいです
・回答内容は、今後の講座紹介に匿名または
 お名前つきで使わせていただく場合があります
 (アンケート内で選択いただけます)

ご協力いただける方は、下記フォームよりお願いいたします。

講座・スクール系は受講生全員に一律で依頼するのがポイントです。成果が出た人にだけ個別に声をかけると、「都合の良い声だけ集めた」と見られるリスクが上がります。この点はステマ規制で口コミ・お客様の声はどう変わった?チェックリスト付き【2026年版】で解説した「恣意的な抽出」の論点と直結します。

4. 美容室・サロン向け(LINE)

〇〇様

本日はご来店ありがとうございました!
仕上がり、いかがでしたでしょうか。

もしよろしければ、感想を一言いただけると嬉しいです。
(お店のInstagramやホームページでご紹介させて
いただく場合があります。お名前は出しません)

お忙しければこのメッセージは流していただいて大丈夫です。

LINEは文章を短くし、絵文字は多用しないのが、検証してきた中で反応が安定していたパターンです。長文にすると「返信しなければ」という負担感が増し、既読のまま止まりやすくなります。

5. 士業・専門家事務所向け

〇〇様

このたびは〇〇の件でご相談いただき、
ありがとうございました。

差し支えなければ、ご依頼いただいた経緯や
ご相談後の感想を、一言お聞かせいただけないでしょうか。

・お名前・会社名は伏せた形での掲載も可能です
・ご相談の具体的な内容には触れず、
 ご感想の範囲でお書きいただければ結構です
・掲載前には、内容を必ずご確認いただきます

ご都合の良いときにご返信いただければ幸いです。

士業は守秘義務との兼ね合いが最大の論点です。依頼文の時点で「相談内容そのものには触れない」と明示しておくと、後から本人が内容を出しすぎたことに気づいて撤回を申し出るケースを防げます。

6. 工務店・リフォーム会社向け

〇〇様

このたびは〇〇の工事をお任せいただき、
ありがとうございました。無事にお引き渡しが
完了し、私どもも安堵しております。

もしよろしければ、工事を通じてのご感想を
お聞かせいただけないでしょうか。

・打ち合わせから完成までの中で印象に残ったこと
・仕上がりへのご感想
・完成後のお写真を、施主様のお名前を伏せた形で
 ホームページに掲載させていただけるか

上記についてお時間のあるときにご返信いただければ幸いです。

工務店は検討期間が長く、依頼の件数自体が少ない業種です。1件ごとの重みが大きいため、感想の依頼と写真の掲載許諾を分けて丁寧に確認する構成にしています。

7. BtoB(推薦文・導入事例向け)

〇〇様

平素より大変お世話になっております。

このたび、貴社に当社サービスをご活用いただいている
事例として、お話をお伺いできないかご相談です。

・所要時間は30分程度のオンラインインタビューを想定しております
・掲載前には原稿をご確認いただき、修正のご希望があれば
 反映いたします
・社名の掲載可否、ロゴの使用可否は別途ご確認させてください

ご検討いただけますと幸いです。

BtoBは本人の快諾だけでなく、所属企業の広報確認が別途必要になる場合がある点が個人向けと違います。依頼文に「社名・ロゴの掲載可否は別途確認」と明記しておくと、掲載直前になって差し戻される事態を防げます。

返信が来ないとき・断られたときの対応

依頼を送って終わりにせず、その後の対応まで設計しておくと運用が安定します。

返信が来ない場合、催促は1回までにしてください。私の経験では、2回目の催促を送るとかえって印象が悪くなることが多く、返信率もほとんど改善しません。1週間ほど空けて1回だけ、「お忙しいところ恐れ入ります」と軽く添える程度にとどめます。

断られた場合は、理由を聞かずお礼だけ伝えて引くのがマナーです。掲載を断る理由はプライバシー・恥ずかしさ・単なる多忙など様々で、深掘りすること自体がお客様の負担になります。断られたことを記録に残し、同じ方に何度も依頼しないようにするだけで十分です。

依頼文でよくある失敗5つ

失敗パターン 何が問題か
感想の依頼と掲載許諾の依頼を分けて2回送る 連絡回数が増える分、返信率が下がる
「なんでもいいので感想をください」で終わる 何を書けばいいか分からず後回しにされる
全員に同じ定型文を一斉送信する 個別感がなく、返信の優先度が下がる
断ってよいという一文がない 義務のように感じられ、心理的な負担になる
依頼のタイミングが遅い(数週間後) 記憶が薄れ、具体的な感想が返ってきにくい

とくに1つ目は見落とされがちです。「まず感想をもらってから、後で掲載の許可を取ろう」と考えるのは自然ですが、二度手間になるだけでなく、最初の依頼で答えてくれたお客様に再度連絡すること自体が負担になります。最初の1通に両方を組み込む設計を徹底してください。

よくある質問

Q. 依頼文に「テンプレートそのまま」感が出てしまいます。どう直せばいいですか? 冒頭の一文だけで構わないので、その方とのやり取りで実際にあった具体的な出来事(「〇〇についてご相談いただいた件で」等)を一言加えてください。それだけで定型文の印象が大きく和らぎます。

Q. アンケート用紙に添える依頼文と、個別に送る依頼文は分けるべきですか? 分けて構いません。アンケート添え状は全員向けの短い一文でよく、個別に「この感想を紹介したい」と依頼する場合は、引用する本文を見せる形の方が適しています。引用を見せて依頼する具体的な文例はGoogle口コミをサイトに載せる方法3選|手順と注意点【2026年版】でも紹介しています。

Q. 依頼文に「謝礼あり」と書いてもいいですか? 書くこと自体は問題ありませんが、謝礼や割引と引き換えに感想を依頼した場合、その事実を隠さず掲載時に明示する運用にしてください。依頼の事実を隠すと、ステマ規制上の「利益提供秘匿型」に該当し得ます。

Q. LINEで送った依頼文への返信は、そのまま掲載の証拠になりますか? なります。「掲載OKです」という返信のスクリーンショットは、いつ・誰が・何に同意したかを示す記録として機能します。ただしその返信自体を後から編集・削除しないよう、別途保存しておくことをおすすめします。

Q. 依頼文の返信率はどのくらいを目安にすればいいですか? 業種やお客様との関係性で大きく変わるため、一律の目安を示すのは誠実ではないと考えています。私の経験では、依頼と許諾を同時に聞く1通完結型に変えた事業者ほど、体感の返信率が安定する傾向がありました。

まとめ — 依頼文は「感想」と「許諾」を同時に取る設計にする

依頼文づくりのポイントは、突き詰めると次の3つです。

  1. 依頼の理由・所要時間・断ってよい旨を明示し、負担感を先に減らす
  2. 感想の依頼と掲載許諾の依頼を1通にまとめる(二度手間にしない)
  3. 返信が来ない・断られた場合の対応まであらかじめ決めておく

業種によって聞くべき一言は変わりますが、この3つの型は共通して機能します。テンプレートをそのまま使いながら、冒頭の一文だけ相手に合わせて差し替える——それだけで、依頼文の返信率も、その後の掲載許諾の取りやすさも変わってきます。

番頭より

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